生活習慣病と認知症の深い関係

発症リスクが高くなる!?生活習慣病認知症の深い関係

 

食べ過ぎや好き嫌い、運動不足など、日ごろの生活習慣が原因となって起こる病気を「生活習慣病」と呼びます。

 

近年、認知症の発症に、生活習慣病が深く関わっていることが分かってきており、認知症高齢者施設でのケアをより難しくしています。

 

生活習慣病認知症の関係についてご紹介します。

 

生活習慣病は血管を傷める病気

 

その前にまず、「生活習慣病」について整理をさせてください。

 

生活習慣病とは、食べ過ぎや肥満、運動不足など、不健康な生活習慣によって引き起こされる病気です。高血圧、糖尿病、脂質異常症(高脂血症)といった病気が当てはまります。

 

これらの病気は、放っておくと、全身の血管に少しずつダメージを与えてしまいます。血管がダメージを負って、ボロボロ(動脈硬化)になると、心筋梗塞脳卒中で命を落とすリスクが高くなります。

 

つまり、生活習慣病は、血管を傷めてしまう病気であるということですね。

 

生活習慣病認知症のリスクが高くなる

 

認知症には、大きく分けると、脳の血管を傷めることで起こるタイプ(脳血管性認知症)と、それ以外のもタイプに分けられます。

 

それ以外のタイプには、アルツハイマー認知症などが当てはまります。

 

脳の血管を傷めることで起こる認知症が、血管を傷める病気である生活習慣病と深い関係にあることは、何となく想像しやすいところです。しかし、最近になって、アルツハイマー認知症など、その他のタイプの認知症にも、生活習慣病が深く関係していることが分かってきたのです。

 

高血圧

 

50歳代のときに高血圧がある人では、高血圧のない人と比べて、65歳以上で認知症になるリスクが1.24倍高くなるという研究結果が出されています。

 

脳の血管を傷めるタイプ、それ以外のタイプ、どちらの認知症でも、高血圧は認知機能の低下に関係しているようで、若い内から血圧を正常範囲に保つことが、認知症の予防につながると言われています。

 

糖尿病

 

同じく中年期に糖尿病のある人では、糖尿病のない人に比べて、将来認知症になるリスク1.46倍高くなる、というデータがあります。中でも、インスリン注射をしている人では、アルツハイマー型の認知症になるリスクが高くなることも分かっています。

 

そのため、血糖値を正常に保つことに加えて、すでに糖尿病に人は食事や生活改善でしっかり血糖値を管理することが、認知症の予防につながるかもしれません。

 

脂質異常症

 

血液中のコレステロール中性脂肪が高い状態を、最近では脂質異常症と呼びます。以前は高脂血症と呼ばれていたものですね。

 

高血圧や糖尿病と同じように、中年期に血中のコレステロールが高い人では、そうでない人に比べて、将来認知症になるリスクが1.4倍高くなることが分かっています。

 

コレステロールについても、正常範囲に保つことで、認知症の予防につながると考えられています。

 

高齢者施設では無理のない生活習慣病予防と対策を

 

認知症高齢者施設でのケアにおいて、認知機能が低下するのを予防するためには、生活習慣病にならないように、また悪化しないように、食事や運動に気を配ってあげるが大切です。

 

たとえば、好き嫌いが多くて偏食になっていないか、いつも動かずにじっとしていないかなどが挙げられます。食事が偏ったり、運動不足だったりすることは、生活習慣病の原因にもなりますし、それ自体が認知機能の低下を進めてしまうことも知られています。

 

また、すでに生活習慣病を患っている認知症高齢者では、味の濃すぎないメニューにしたりするなど、本人の負担にならない範囲で改善を行ってみるのも良いでしょう。

 

生活習慣病認知症には、このようにとても深い関わりがあります。


将来の認知症を予防するために、一度、毎日の生活習慣を見つめ直してみてはいかがでしょうか。