高齢者の食事で気を付けたい4つのポイント

高齢者は、体の機能や筋力の衰えなどで、食事にさまざま注意が必要になってきます。

 

時に、それらが原因で食事が食べられなくなり、栄養不良に陥ることもあります。

 

高齢者の食事を考える上で気を付けたいポイントについて書いていきます。

 

高齢者の食事で起こりがちな問題

高齢になると、食事に関するさまざまな問題が起こってきます。

 

それらは、主に加齢による機能の衰えや障害を原因としています。また、一人ひとり問題の起こり方や程度が違うため、毎日の食事の中で注意深く見てあげることが必要です。

 

水分の摂取が少なくなる

高齢者では、のどの渇きを感じにくくなります。そのため、季節によらず、本人の気づかないうちに脱水を起こしている場合があります。

 

これは、体内の水分量を調節する体のセンサー機能の衰えによるものです。

 

水分をこまめに摂取

 

こまめに水分を取るよう促しましょう。高齢者では、本人がのどの渇きを自覚していなくても、水分が足りていない場合もあるため、注意が必要です。

 

普段ベッド上で横になっていることが多い高齢者では、吸い飲みやペットボトルなど、すぐ飲める形で近くに置いておくといった方法も良いでしょう。

 

食べ物を噛む力が弱まる


高齢者では、年齢とともに食べ物を噛みにくくなる様子が見受けられます。これは、顎の力が弱くなるといった機能の衰えや、入れ歯が合っていないことなどが原因となって起こります。

 

一旦噛む力が衰えると、食べ物をあまり噛まなくなるため、さらに顎の力が衰えて噛めなくなるという悪循環に陥ってしまいます。

 

入れ歯を調整する&噛み切りにくい食材を避ける

 

噛む力が弱くなっている時は、まず入れ歯が合っているか確かめましょう。

 

多くの高齢者では、もともと入れ歯が合っていなかったり、顎の筋肉が少なくなることで加齢とともに入れ歯が合わなくなったりすることがあります。

 

そのようなケースでは、入れ歯が歯茎にピッタリ合うだけで、噛む力がずいぶん回復することも珍しくありません。

 

入れ歯を調整した上でも噛む力が弱い場合は、下のような食材を意識して避けるようにしてみてください。

 

繊維質の硬いもの

キャベツの芯、ごぼう、たけのこ、きのこの足など

 

噛み切りにくいもの

もち、こんにゃく、分厚いステーキ、コシの強いうどんなど

 

口内の水分を奪うもの

高野豆腐、きなこ、ビスケットなど

 

また、調理法として、食材を細かく刻んでおく、舌でつぶせるくらいまで柔らかく炊く、といった方法も効果的です。

 

食べ物をうまく飲み込めない

 

高齢者では、のどや食道の神経の働きが衰えることで、食べ物をうまく飲み込めなくなることがあります。(嚥下(えんげ)障害)

 

嚥下障害のある高齢者では、食べ物が気管から肺へ入り込みやすく、それが原因で肺炎を起こしやすい(誤嚥性肺炎)ため、食事には細心の注意が必要になります。

 

飲み込みやすい食事にする

 

嚥下障害のため、食事が飲み込みにくい場合は、飲み込みやすい食事を取り入れることを考えましょう。

 

飲み込みやすい食事とは、下のような性質があるものを言います。

 

  • 舌の上でまとまりやすい
  • ベタ付かない
  • 性状が均一である
  • 噛み切りやすい

 

これには、プリン、ゼリー、ヨーグルト、シチュー、バナナ、もも、茶わん蒸し、とろろ(いも)、魚のすり身、おかゆ、アイスクリームといった食事が該当します。

 

一方、飲み込みにくい食事には、繊維質の野菜、ひき肉、てんぷら、こんにゃく、たこ、ピーナッツ、もち、といったものが当てはまります。

 

胃もたれで食事量が減る

 

高齢者では、消化や吸収の機能が衰えるために、消化に時間がかかって胃がもたれやすい傾向にあります。

 

そのため、一度にたくさん食べるのが難しくなり、知らず知らずのうちに食事量が減ってしまうことがあります。

 

脂や繊維の多い食事はほどほどに

 

胃がもたれやすい場合には、胃や腸の動きを抑えるメニューを取り入れすぎないよう意識する必要があります。胃や腸の動きを抑える食事には、下のような性質があります。

 

 

脂肪やたんぱく質の量が多い

揚げ物、ばら肉、脂身、旬の魚など。

 

繊維が多い

ごぼう、たけのこ、きのこの足、海藻など。


脂が多い物や繊維が多い物は、消化に時間がかかるため、胃に長い時間が留まりやすく、胃もたれを起こします。

 

たとえば、主菜が脂ののった焼き魚であれば、その他のメニューは消化の良いものにする、といった工夫が大切です。